家族みんなで　テレビを見ていました。

若い頃　ずっと憧れてた女優さんが

世界旅行に出かけていました。

 

シロより１つ年上の女優さんは

10年前とほとんど変わらない

スラリとした体型と　少女のような目で

とっても　かわいかったです。

 

テレビの中の女優さんの前で

シロは　小さくなっていました。

 

だれかのステキな容姿は

憧れても　自分のものにはなりません。

 

自分のもの　ちゃんとあるんだけど

だれかのものが　よく見えちゃう。

 

そんな心が　まだ残ってました。

今　しっかり直しとこうと思いました。

 

静かな部屋に行って　目を閉じると

心に　声が聞こえました。

 

「あなたの個性を　愛しなさい。」

 

そして　女の子の姿が浮かびました。

手には　小さくて　地味な色の

プレゼント箱を持っています。

 

となりの子は　パステル色の箱で

サテンのリボンがかかってました。

 

でも　その女の子は

自分の箱を　だいじそうに見つめて

ほんとうに　うれしそうに

ギュッと　抱きしめていました。

 

神様が　その女の子につくってくれた

たった１つの　プレゼント箱。

 

それが　どんな箱でも

こんなに　よろこんでくれて

こんなに　だいじにしてくれたら

神様　すごくうれしいだろな。

 

 

こんな女の子が

ほんとうに　かわいい人なんだな。

 

私も　こんな女の子になりたいな。

 

そう思って　目を開けると

だれかのものよりも

自分のものが　見えてきました。

 

生まれてから　ずっと長いおつきあい。

思い出も　いっぱいです。

 

やっぱり　自分のものが

いちばん　愛おしいですね。

 

目に見えるものだけを見て

ずっと生きてきた私たちに

目に見えない大切なものを

教えてくれる神様。

 

神様は　どんなふうに

私たちを　見てるのかな？

 

もっともっと　知りたいです。