今年もあっという間に年末ですね。
職場でお歳暮のおすそわけをいただくと、あぁもう年の瀬だなぁと感じます。
さて、食品分析の仕事をしていて最近多く頼まれる分析項目があります。
それが何かというと
「アルコール含有量の分析」
です。
分析サンプルは、洋菓子、チョコ、ゼリーなど。
「アルコールは入っているのか」という、消費者からのお問い合わせが多いそうです。
確かに、頂き物のリッチなお菓子の中にはブランデーの香りがするものもあったりして
これは子供にはきついかも、と思ったこともありました。
世間でも、
・飲酒していないのにアルコールが検出されて飲酒運転が疑われ、調べてみたら直前に食べたアルコールを含む食品が原因だった
・子供が洋酒入りのお菓子を食べて二日酔いのような症状が出た
というのがニュースになったこともあります。
でも、アルコールが入っているかどうかって、はっきり書いていない場合が多いんですよね。
・お菓子のアルコール量表示基準
お菓子には香りづけなどにお酒が使用されていることもよくあるように思いますが
お菓子類においては、アルコール量の表示を義務づける法規は特にないのです。
(2022年12月現在)
ただ今のところチョコレートには下記のようなルールがあり、アルコールが一定以上のものは表示がされています。
全国チョコレート業公正取引協議会は、アルコール含有のチョコレート類に対して下記の表示をすることをルール付けました。
(2021年12月10日改正)
(1)製品中にアルコール分が1%以上含まれるものは、そのアルコールの含有率を表示する
(2)異なったアルコール分を含んだ製品を詰め合わせたもので、個包装(1粒)当たりのアルコール分が1%以上含まれるものは、そのアルコールの含有率を表示し、どの個包装のものか判別できるように表示することが望ましい
飲料においても、アルコール量が1%を超えると法的に「酒類」になりますので(こちらは表示義務あり)、
アルコール量分析をした時は「1%を超えるかどうか」を一つの基準にして結果をお伝えしています。
超えてしまった場合は、アルコール量についてパッケージに記載したほうがよいかもですねと提案しています。
このように生産者側もきちんと分析してアルコール含有量を調べてくれていますが、
消費者側も、お菓子にアルコール量の表示義務がない(=書いてなくても入っている場合もある)ことを知っていて損はないと思います。
・アルコールが入っている商品の見分け方
お子さんがいる家庭への贈り物など、「子供も食べられるかな?」ということも気にしながら選ぶことがあるかもしれません。
お店で直接買うときは、お店の人に確認することもできますね。
ネットで買うなどの場合も、「原材料」を見ればお酒が使用されているかどうか判断できます。
こちらは冬季限定、スーパーなどでも売られている「ラミー」(引用:ロッテHP)
アルコール量は3.7%、結構入っています😲
弱い人は酔っぱらう量でもあり、きちんと下記のような注意書きが載っています。
※この製品は洋酒が入っていますので、
お子様やアルコールに弱い方、妊娠・授乳期の方、運転時などはご遠慮ください。
ここでは「洋酒」「酒精」が、アルコール成分を含む原材料にあたります。
また、表示欄記載の順番が終わりに近い方が、使用量はより少ないという決まりがあります。
記載がない場合でも、原材料表示が判断材料の1つになるのではないかと思います。
なーんだそれくらい当然、と思われるかと思いますが、
全国の消費生活センターには、アルコール入りと気づかず菓子類(アイスクリーム、ケーキ、ゼリー、チョコレート、プリン、和菓子など)を食べてしまった、という事例が寄せられています。
(参考:チョコレート菓子を食べたら酔っぱらった?_独立行政法人国民生活センターHPより)
年末年始、帰省先などに少しリッチなお菓子が置いてあったら、試しに裏表示を見てみてください😊
もし「酒」の文字を見つけたら、運転を予定しているなどアルコールを遠慮している人は食べるのを控え、
子供が手をのばさないところに避難させてあげましょう✨
投稿者プロフィール
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大学生の時に摂理に出会い、現在は夫と子供たち(6歳4歳)と4人暮らし。
子育てしながら縁あって転職、地元の群馬県へ。方言と義理人情たっぷり地元企業の皆様と楽しく仕事をしています。
好きなことは食べることとパッケージ裏の成分チェック。食品と、最近は化粧品も見ます☆
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