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絵本「だいじな おとしもの」

小学5年生のよつばが

この夏 体験した

少しせつない お話です。

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「だいじな おとしもの」

わたしのだいじな

うさぎの ぬいぐるみ。

 

お買い物の時も

公園に行く時も

 

ポケットに いれたり

ぼうしに いれて

いつも いっしょでした。

 

ひとりだと さみしいけど

うさちゃんが いてくれると

こころが ホッとした。

 

電車で おじいちゃんちに行った。

もちろん うさちゃんも いっしょ。

いとこの子にも 大人気。

うさちゃんの お絵かきもして

すごく たのしかった。

 

夜 いつものおうちじゃなくて

ちょっと こわくなった時

うすぐらい中で

うさちゃんのカワイイ しろい顔が

ふんわり 見えて

こころも ふんわりした。

 

 

だいすきな うさちゃん。

 

 

おじいちゃんに お別れを言って

電車にのって

うさちゃんを ぼうしにいれて

人ごみの中 歩いて 歩いて

やっと ベンチにすわった時

 

うさちゃんが いなくなってた。

 

ぜんぶ まっしろになった。

 

 

次のる 新幹線は すぐで

探しにも いけなくて

 

うさちゃんの顔が

頭から はなれなくて

 

むねが くるしくて

 

なみだが 止まるまで

リュックに 顔を おしあてた。

 

 

おかあさんが おとしものセンターに

何度か れんらくしてくれた。

オペレーターの人は

たくさん しらべてくれた。

 

でも 見つからなかった。

 

 

うさちゃん・・・・

会いたいよぉ。

 

 

しばらくして

おかあさんが こう言った。

 

おとしものをする時は 2つあるって。

 

自分の不注意で なくす時と

 

とっても たいせつで

とっても だいじにしていても

なくなる時。

 

「よつばは うさちゃんを

とっても だいじにしてたね。

 

うさちゃんが だれより

そのこと 分かってるよ。

 

 

うさちゃんが なくなったのも

きっと 意味があるんじゃないかな。

 

これまで ずっと

いっしょにいてくれて

よつばを守ってくれた うさちゃん。

 

よつばが 成長して 大きくなって

新しいステージに 行く時を

 

うさちゃんが すがたを消すことで

知らせてくれたのかもしれないね。

 

うさちゃんは これからも ずっと

よつばを おうえんしているよ^^

 

ある日 ひょっこり ちがう姿で

うさちゃん 現れるかもね☆」

 

わたし 涙声で うなずいた。

 

 

やっぱり 今も かなしい。

 

うさちゃんを わすれられない。

 

うさちゃんに もどってきてほしい。

 

 

でも わたしも がんばる。

 

新しいステージ のぼってみる。

 

私のこと 見ててね。

いつか また もどってきてね。

 

 

うさちゃん だいすきだよ。

 

ずっと ずっと わすれないよ。

投稿者プロフィール

シロ
青森→兵庫在住。16歳の娘のおかあさん。結婚してから摂理に出会いました。いつか主人にも御言葉伝えたいな☆

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