【レタス1個分の食物繊維が摂れる！】

パッケージにこう書かれている商品を見るとつい、｢お！これで今日の分の繊維を補えそうだ♪｣なんて思って手にとっちゃう私でしたが、

ちょっと衝撃的な話を耳にしました。

 

どうやら、レタスってそんなに

食物繊維が豊富な訳ではない、らしい。

えーーΣ(゜Д゜)

不覚にも、繊維モリモリな｢イメージ｣に、認識が完全に乗っ取られていた。なんか、くやしい～(-_-;)

そういえば確かめたこと、なかったなぁ。

 

1日分に必要な食物繊維って…

レタス何個分なんだろう？？

 

 

＊食物繊維とは＊

食品に含まれるけどヒトの消化酵素で消化されない成分を、合わせて｢食物繊維｣と呼びます。

昔はただの｢食べ物の消化カス｣としか思われていませんでしたが、最近では様々に有益な働きをしてくれていることが分かっています。

①満腹感があり、エネルギーの過剰摂取を防止する

②便通を良くする

③コレステロールを吸着する

④大腸がんを防止する

女性には特に嬉しい、ダイエットの強い味方です(^○^)✨

 

＊こうやって測っています＊

実際に食品中の食物繊維量を測定をする時は、ヒトの消化の過程を1日に収まるように凝縮してビーカーの中で再現します。3種類の消化酵素を順次加えて、pHや温度を調整して反応させます。反応液をろ過して残った未消化物が食物繊維です。

食物繊維を測る日はこまめにビーカーの面倒を見なければならず、ほぼ丸1日立ちっぱなし。数ある分析項目の中でも結構ハードな実験です。しかし人の手で再現すると大変な消化という作業を人間は体の中でやってる訳だから、神様の設計はすごいなあ✨と思ったりします。

 

＊1日の必要量 vs レタス＊

レタスを実際に測ると大変なので(笑)

計算して比較をしてみました。

 

日本人の食事摂取基準(2015年版)によると、

1日あたりの食物繊維必要量は

男性：20g/日、女性：18g/日

ふーむ、これだと多いのか少ないのかよく分からないけれど……？

 

対して、レタス1個分(300～400g)に含まれる食物繊維。

日本食品標準成分表(2015年版)に準じて計算すると、

3.3～4.4gとなります。

 

ということで、1日の必要量を満たすために食べなければいけないレタスは…

男性：4.5～6個

女性：4～5.5個

 

…(^-^;)レタスでお腹いっぱいww

レタスだけで食物繊維を補うのは相当なチャレンジだと知りました。

 

｢レタス1個分の食物繊維｣、実際には

必要量の約20～30%程度なんですね。

野菜＝食物繊維豊富、の一般的イメージを広告表示で上手く使っているということです。これは私もしてやられた。

 

 

＊食物繊維が豊富な食品3選＊

食物繊維を測定するにあたり、量の多いものはろ過をする時に“詰まる”のですぐに分かります。

食品分析人が｢これは大物！｣と警戒してしまう、実体験に基づいた食物繊維豊富食品をご紹介(^-^)/

 

①海藻類

のり、わかめ、ひじきなど☆

｢海の野菜｣と言われる所以は、豊富な食物繊維にあります。日本人になじみのある食材なので嬉しいですね(^-^)

インスタントの味噌汁でも、わかめが入っているだけで食物繊維量がだいぶ変わります。

参考：｢わかめ/生｣の食物繊維総量

3.6g/100g(1食分は15g)

 

②きのこ類

きくらげ、しいたけ、えのきたけなど☆

カロリー控えめ、ヘルシー食品の定番です(*^^*)

カロリーを抑えつつ満腹感を得られるダイエットレトルト食品なんかには、きのこが力を発揮している場合が多かったりします。

参考：｢えのきたけ/ゆで｣の食物繊維総量

4.5g/100g(1袋は100g)

 

③こんにゃく類

板こんにゃく、しらたきなど☆

こんにゃくに含まれる食物繊維マンナンは消化されにくく、水を含むと膨らみます。これによって腸の動きを活発にして、腸内環境を整えてくれます☆

最近は日本だけでなく海外でも注目されているそうな(^-^)

参考：｢板こんにゃく｣の食物繊維総量

2.2g/100g(1枚は200g)

 

3食わかめの味噌汁を食べて、えのき1袋と板こんにゃく1枚で何か料理を作って食べれば、ほぼ1日分の食物繊維を摂取できる計算！すごい✨✨

 

こうして見ると、和食って自然と食物繊維を摂取できる献立です。

 

｢レタス1個分の食物繊維｣のような栄養機能食品も最近はとても発展しているけど、

どれ程意識して選択し食べるかによって、

時代は発展しているのに過去よりも劣った栄養価の食事をしてしまう、そんな可能性も無くはないのだなぁと思いました。